
今回のモデレーターは「音楽家になっていなかったら、料理人になっていた」というほど食への愛情が深い千住明氏。食に関係した人たちと話したいということでお集まりいただいたのは、業界の顔ともいえる著名人ばかり!永井氏からバトンパスされた『今、まずいものって!?』というテーマを、どんな風に料理していくのか興味深いところだ。
食育をはじめとする食への造詣が深い服部幸應氏は、日本の自給率が39%という現実をふまえ、「日本の流通システムがまずい」と言及。そんな状況にもかかわらず、年間2160万トンもの残飯を出していることや、昔に比べて若い料理人がすぐ食材を捨てていることなど、“もったいない”の精神が忘れられていることを語った。また、環境問題に関心を持ち、マイ箸運動をしている王理恵氏は「食材を無駄にしないために、買い物のしすぎに注意している」と、普段の生活でも積極的にエコを意識しているようだ。日本料理界の重鎮である小山裕久氏も「食材は神様からのいただきものなので大切にしたい」と述べ、どんな素材に対しても真摯に向き合う料理人らしい謙虚な姿勢が、会場の共感をよんだ。
つまり、まずいのは食材ではなく、人間の勝手な事情。やり方次第で好きになるかもしれない可能性を秘めている“まずいもの”は、もしかしたら『明日、うまいもの』になり得るということ。「同じメンバーで話すことは2度とないかもしれません。メンバー含め、会場のみなさんと一緒に1つの作品ができあがったと思います」と千住氏。音楽家らしい旋律のある言葉で、時間をともにした喜びを語ってくれました。
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