| 日本文化デザイン大賞 |
立花隆 氏(評論家)
[授賞理由]
すでに結論の出ている問題ではなく、現在進行中の手探りの現象、関心事について自らの言葉で語ることがジャーナリズムの仕事のひとつだとすれば、立花隆氏はそのかなりの部分をひとりで引き受けているように見える。
新聞やテレビが現在を掴みそこね、正面から解読する意欲とパワーを失い、社会が承認済みの物差しでしか仕事をせず、またそのことに気づきもせず、仮に気づいてもそれに対応する術もない今、立花隆氏は現在を素手で掴み捕りし、その場で自家製物差しを当てて寸法を測るという力業を見せてくれる貴重な人である。
田中角栄、日本共産党、脳、宇宙、インターネットとその守備範囲の広さは氏の力業をより価値のあるものにしている。(川崎)
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| 日本文化デザイン賞 |
金子修介 氏(映画監督)
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ウゴウゴルーガ |
[授賞理由]
岩井俊雄氏は今でこそインタラクティブアートやメディアアートの第一人者であり内外の数々の受賞に輝いているが、彼の原点は教科書の片隅に描いた絵が動くパラパラマンガにある。まさに生まれながらにしてインタラクティブアートの人である。
テクノロジーを利用して決して高踏的にはならず、その作品は誰にでも分かりユーモアがある。アートだけでなくテレビ番組のCGキャラクターやゲームも手がけており守備範囲は広い。インタラクティブアートが一般に認知されて後進が進みやすくなったことに対する貢献は大きい。(坂村)
木梨憲太郎 氏(アーティスト)
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絵本の表紙より |
[授賞理由]
木梨憲太郎氏は、無名の芸術家である。
本当は有名なのだが、まだまだ「自分は駆け出し」という意識から、無名のままでいようとしている。
おそらく、素人のままでいることが、木梨憲太郎氏の芸術を新鮮にしているのだ。
幼児の絵が何の打算もないように、木梨憲太郎氏の芸術は、無垢である。
そっとしておいて欲しい芸術家である。(秋元)
本多一夫 氏(本多劇場オーナー)
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本多劇場公演
「パパ、I LOVE YOU ! 」 |
[授賞理由]
東京の下北沢は演劇の街と呼ばれている。その中心は本多劇場、ザ・スズナリ、駅前劇場、OFF・OFFシアター、下北沢「劇」小劇場等で、その総てを作られたのが本多一夫さんである。これらの劇場を足掛かりに小劇場と呼ばれた多くの劇団が公演をし、小劇場ファンを生み、新しい演出家、役者達が育ち、それに刺激されてさらに若いファン、演劇人が演劇を志し……。とにかく本多さんの作られたこれらの場所抜きで現在の演劇を考えることはできない。
劇場という場所はハードでもありソフトでもある。この当り前のことを公共団体でも企業でもない、一個人の本多さんが15年間証明し続けてきたことへの感謝と御礼はきちんとされなければならない。(川崎)
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| 会員賞 |
粟津潔 氏(グラフィックデザイナー)
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ワルシャワでの
展覧会のポスター |
[授賞理由]
粟津潔氏は、「縦割り」を排除した人である。グラフィックデザインから出発して、環境デザイン、博覧会プロデュース、舞台美術等々と領域をまたがり続け、今年は自ら建築の設計にまで手を染め、寺山修司記念館という傑作をものした。
日本のデザインにそもそも縦割りはなかった。建築も造園もグラフィックもアートも、一つに、ゆるやかに連携し、それらを分断する無粋な縦線は存在しなかった。粟津潔氏はそのような日本の伝統に直結している。ルネサンスの巨匠のような力ずくの縦割り否定ではなく、日本流に軽やかに、ひょうひょうと縦割りを排除してみせた。そのヒューマンな軽やかさが、すべての粟津潔氏のデザインを貫いていて、人々を魅了するのである。デザインをはじめ、すべての領域における縦割り排除が叫ばれる今、粟津潔氏の方法はいよいよ新鮮である。(隈)
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