インターデザインフォーラム TOKYO 2024 VOL32
インターデザインフォーラム TOKYO 2024 VOL31
インターデザインフォーラム TOKYO 2024 VOL30
インターデザインフォーラム TOKYO 2024 VOL29
インターデザインフォーラム TOKYO 2023 VOL27
インターデザインフォーラム TOKYO 2023 VOL26
インターデザインフォーラム TOKYO 2023 VOL25
インターデザインフォーラム TOKYO 2023 VOL24
インターデザインフォーラム TOKYO 2022 VOL22
インターデザインフォーラム TOKYO 2022 VOL21
インターデザインフォーラム TOKYO 2022 VOL20
インターデザインフォーラム TOKYO 2021 VOL18
インターデザインフォーラム TOKYO 2020 VOL15
インターデザインフォーラム TOKYO 2020 VOL14
インターデザインフォーラム TOKYO 2020 VOL13
インターデザインフォーラム TOKYO 2019 VOL12
JIDF学生文化デザイン賞2019
インターデザインフォーラム TOKYO 2019 VOL11
インターデザインフォーラム TOKYO 2019 VOL10
インターデザインフォーラム TOKYO 2018 VOL9
JIDF学生文化デザイン賞2018
日本文化デザインフォーラム 2012 アートプロジェクト with 北本ビタミン
BS12TwellVでの番組『発想力学~トップクリエイターのアタマの中~』
里山のつどい・日本文化デザインフォーラム「自然学」プロジェクトin秦野
日本文化デザイン会議 2010 アートプロジェクト with 北本ビタミン
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1980年以来、地方の中核都市で開催してきた日本文化デザイン会議ですが、26回目となる今年は、昨年の丸の内に引き続き、東京での開催となりました。 文化の発信地を目指す六本木ヒルズを舞台に、若手アーティストの登竜門をめざすアートプロジェクト「ARTISTS BY ARTISTS」をはじめ、シンポジウム、大討論会「知の異種格闘技」、地下鉄車内でのイベントなど、多彩なプログラムを繰り広げました。 主なプログラムは以下のとおりです。 ■ARTISTS BY ARTISTS 一般から公募されたファイル570点から、日比野克彦氏、村上隆氏、宮島達男氏、タナカノリユキ氏の4人の審査員が選んだ53の作品を展示。会場全体に熱いエネルギ-があふれ、一般の参加者にア-トの魅力を伝える素晴らしいプロジェクトとなりました。今回の一番の特色は、入選作品だけでなく、公募ファイルをすべて同等に並べたことです。570点のファイルが一堂に並ぶ光景は圧巻で、応募したアーティストにとっても大きな自信につながると同時に、自分のレベルを知る良い機会となりました。美術関係者らからは、評論家やキュレーターではなくアーティストの視線で選んだという点が、ユニークであり、応募者に優しい展覧会になったと好評を頂きました。 また、協賛各社(大日本印刷、凸版印刷、丹青社、ムラヤマ、乃村工藝社)の展示やギャラリーツアーも行われ、現場のクリエイターからの鋭い意見に出品者も熱心に聞き入っていました。来年以降も若手アーティストの登竜門として続けてほしいという声も多く寄せられています。9日間の総入場者数は約3万人でした。 (ARTISTS BY ARTISTS会期は8月22日(金)13:30 ~ 30日(土)15:00) ■シンポジウム 開会式に先立ち、日比野克彦氏、村上隆氏、宮島達男氏、タナカノリユキ氏参加のオープニングシンポジウムが開催され、「ARTISTS BY ARTISTS」の審査経緯や、これからのアートシーンに寄せる期待と課題を語りました。 23日、24日、30日には、今回のテーマ<What's "What's ART?"?>を9つのテーマにブレイクダウンしたシンポジウムを実施。「○○して見てみよう」をキーワードに、アート関係者だけでなく、香山リカ氏や、團紀彦氏ら幅広い分野の文化人が参加して議論を展開しました。 日比野克彦議長は、すべてのシンポジウム会場に参画、絵を描いたりデザインすることだけがアートではなく、みんなでひとつのイメージを描く、その起爆剤がアートの役割というコンセプトをさまざまな角度から論じました。また、最終日は、各シンポジウムのモデュレーターが集まって総括シンポジウムを開催、9つの「What's "What's ART?"?」の検証を行いました。 30日には、心をデザインすることもアートであるというコンセプトに基づき「六本木ヒルズナイト」を開催。従来のシンポジウムとは違うリラックスした雰囲気の中、「青柳」ご主人 小山裕久氏のお話と料理、シャンパンを楽しみながら一般参加者と講師たちが交流を楽しみました。 【トークセッションプログラム】
■大討論会-知の異種格闘技 開会式では、黒川紀章(グレート黒川)氏、芳賀徹(ウィズダム芳賀)氏のエキシビションマッチを実施。「美」をテ-マに華麗な知の応酬が繰り広げられました。このエキシビションマッチを受け、30日には「大討論会-知の異種格闘技」11組の対戦が行われました。本物のリングの上で、黒川紀章氏と対戦した浅葉克己氏が卓球の玉を打ち続けるというパフォーマンスを見せたり、島田雅彦氏対真木準氏が、小説家とコピーライターの技を存分に生かした言葉による闘いを繰り広げたりと、興味深い対戦が続きました。レフリーも、日本文化デザインフォーラム会員がつとめ、30分、11ラウンド6時間におよぶ長さも感じさせない熱気あふれるプログラムとなりました。最後まで観戦した一般参加者の投票の結果、慶應大学環境情報学部教授の冨田勝氏が初代チャンピオンの栄光を獲得しました。またベストレフリーには日本画家、千住博氏が選ばれました。両氏には、日比野克彦議長からそれぞれ記念のトロフィーが贈られました。 ■メトロで遊ぼっ!/METRO LIVE IN ROPPONGI 23日(土)地下鉄銀座線と丸の内線を日本文化デザインフォーラムの特別編成列車が走りました。 1両目・宮城聰氏<欲望という地下鉄>では、参加者も一体となった演劇パフォーマンス。 2両目・島田雅彦氏<朗読者オンメトロ>では、ちゃぶ台で、布団で、終には網棚の上で、島田雅彦が詩を朗読。 3両目・千葉麗子氏<チバレイと地下鉄デYOGA>では、瞑想や呼吸法などヨガの実践。 4両目・サエキけんぞう氏<パリ・メロでGO!>はアコーディオンデュオとジプシーバイオリンをゲストにパリさながらにゲンスブールメロディを演奏。 5両目・榎本了壱氏<踊るメトロマニアック>は地下鉄にまつわるクイズ大会でメトロ王を決定、クイズの合間はダンス。 電車はそれぞれの車輌に参加者を乗せて浅草駅を出発、赤坂見附で丸ノ内線に入ると中野富士見町まで走り、最後は幻の新橋駅に到着するまでの1時間半、パフォーマンスが繰り広げられました。また27日には、六本木ヒルズアリーナで「メトロで遊ぼっ!」の楽しさを再現、寺門孝之氏が音楽に合わせて巨大な絵を描いたり、日比野克彦議長も加わって島田雅彦氏と詩の朗読を競ったり、過ぎ行く夏の一日を楽しみました。 ■日本文化デザイン賞授与式 8月31日の最終日、「第26回 日本文化デザイン会議 東京・六本木ヒルズ」の日本文化デザイン賞授賞式を開催しました。日本文化デザイン賞は、千住博授賞委員長の、アーティストを支える「現在のアルチザン」に焦点をあてたいというコンセプトに基づき、日本文化デザインフォーラム会員を中心にした文化人からの推薦による12人が選ばれました。 12人の受賞者の仕事とプロフィールを推薦者がプレゼンテーションする形で授賞式が行われ、千住博氏制作の扇の賞状が贈呈されました。一人3分程度の時間でしたが、推薦者が、受賞者の作品のスライドを見せながら熱く授賞理由を語り、一般参加者からは、受賞者の仕事とそのプレゼンテーションすべてがそれぞれに興味深く、非常に感銘を受けたという意見が寄せられました。 さらにもっといっぱいお話を伺いたいというリクエストに応えるかたちで、観客の投票で「特別賞-もっと話を聞きたいで賞」が決定。姫路市の甲冑職人明珍宗理氏が選ばれました。最後に一名、日本文化デザイン大賞が決定する予定でしたが、千住博授賞委員長から『これだけさまざまな分野で一流の方々を比べることは不可能である。これからも、文化を支える確かな「技」を見せていただきたい』という話があり、受賞者全員が日本文化デザイン大賞に決定しました。日本文化デザインフォーラム会員から受賞者に、千住博氏制作の賞状及び副賞の千住博氏のリトグラフが手渡されました。 日比野克彦議長がアートをテーマにシンポジウム・プロジェクトを繰り広げ、日本文化デザイン賞ではアルチザンに焦点を当てたことで結果的にふたつの両輪がうまくかみあって会議の成功につなげることができました。今回の日本文化デザイン賞を通して、アルチザン=職人という言葉の意味合いを広く捉えることができたのが大変意義深いことでした。 ■閉会式 日本文化デザイン賞授賞式に引き続き、閉会式が行われました。 来賓挨拶に続いて、團紀彦代表幹事から日比野克彦議長および実行委員を紹介。10日間の会議の印象をを振り返りました。 また、2004年度代表幹事直轄プロジェクトとして、三重特別シンポジウムシリーズを開催予定の三重県を紹介。三重県生活部総括マネージャーの吉川新氏からご挨拶をいただきました。 最後に日比野克彦議長の閉会宣言で「第26回 日本文化デザイン会議 東京・六本木ヒルズ」の幕を閉じました。引続き行われたさよならパーティは、会員、ゲスト講師、日本文化デザイン賞受賞者、一般参加者、ARTISTS BY ARTISTSの出品者が大勢参加し、名残を惜しむ歓談の場がいつまでも続きました。 【議長メッセージ】 What's "What's ART?"? 考えなければ何も生まれない。 創らなければ何も始まらない。 「ア-トって何?」「ア-トって何?」って考えるってどういうこと? ア-トを考えてるやつは何? What's "What's ART?"? この言葉からどんな風景が浮かんでくるのだろうか? そしてそれはどんな姿となって出現してくるのだろうか? What's "What's ART?"?は新しいものを探しているわけではない。 見たことのないものを探しているわけでもない。 「今の次」のものが流れ込んでくるのを受け止めたいのだ。 全てのもの、ことはゼロからは生まれない。生まれるきっかけは、生まれる前にある。 振り返れるものがあるから前に進める。「今」という場所を踏みしめた上で見えてくる、 「今の次」を目指していくということが人にとっても、街にとっても進化することになるのだ。 What's "What's ART?"? この創造行為が、人を含む現代の都市の中において重要な役割を果たすと考えている。 この企画は作品を公募し、才能を発掘するものではない。 What's "What's ART?"?を現代社会の中において実行することにより生まれる ア-トプロジェクトと考えている。 私たちは自分のポジションを確認し、そして次を見つめていくことを繰り返し行っていく。 What's "What's ART?"?は 「ア-トという概念を機能させ、社会の進化に生かしていくこと」である。 |
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第26回 日本文化デザイン会議東京・六本木ヒルズ 議長 日比野克彦 |